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Blue king brown/Stand up
2007年03月20日 - Music
【rock&pops】
歌唱力のなさをごまかすため、声を伸ばし切らない唄い方がある。私が日本人で、日本に住んでいるからなのだろうが、日本人のソウルやリズム&ブルースによく見られる。
Blue King Brownは、2006年5月に横浜で開催されたイベントに行った知人が、そのイベントで観た中で最も衝撃を受けたと言っていたバンド。
オーストラリアのメルボルン出身。デビューアルバム。血筋などの詳細は判らないが、アボリジニをはじめとした先住オーストラリア人の立場になって唄っている。歌詞は隠喩に富んでシリアス。だが、そこには破壊に向かう衝動も、攻撃的な言説も存在しない。一聴すれば、レゲエのアフタービートやアフロのリズムにのったアッパー系のグルーブ。音楽をやるのが楽しくて楽しくてしょうがない感じが伝わってくる。自分たちの音楽を獲得した喜び、音楽をできることの喜びが素直に表れている。声が良い。そして上手い。パーカッションも異文化人種には真似すらできない。
野外がとても似合う。ライブハウスやホールやクラブではなく、何の変哲もない空き地で演っていたら次第に人が集まり、みんな唄って踊っている、という情景を思い浮かべる感じ。
今年に入ってからロックでは!!!(Chik chik chik)やEnter Shikariなど外れが多かった。外れを購入してしまったのが瑣末事に思えてくる、なんだかわからないけれど生命力に溢れるアルバム。夏にぴったり。ライブが楽しそうだ。
インタビューで「とても良い音で録れた」と発言している。でも、決して高音質ではない。土くささが残っているという点で良い音だ。1stの衝撃はどこへやら、単に歌の巧い歌手になってしまい、日本人歌手にありがちなこぶしが耳につくようになり、でも知名度が上がって売れるであろう「50年にひとりの天才」安富祖貴子。阿波弁を使っているはずなのにNHKでは典型的な帰国子女型標準語で喋ったり、トレードマークの眼鏡は伊達だったりとキャラ作り先行が目論見通りのアンジェラ・アキ。1stの奔放さがかき消え、お決まりのテクニックを獲得して巧い歌い手になってしまったロバータ・ガンバリーニ。初めからジャズではなくシンガソングライターだったが今では俗物に堕したノラ・ジョーンズ。彼女たちのように急激に本質が枯れ果てることのないよう、いつまでも乾燥した野原で自分たちの音楽を奏でてほしい。
Rebel musicはRealでなければ心が揺り動かされない。
(引き合いに挙げたCDがほしい方は連絡ください。冊子小包でお送りします。お代は不要です)
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