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ジャズピアニスト、中村真
2006年11月13日 - Pleasure
日本人のジャズには白人による日本舞踊と同様に積極的な食指が動かない私ですが、この人ばかりは参りました。中村真。今年、すでに3回ライブを体験。トラックバックの企画で今年上半期のベストを挙げるというのがあったとき、ジャズについては迷うことなくこの人にしました。今年の岩牡蠣の頃からいろいろと話題がつきず、私の住む地のものを食べていただきたいと思っていました。そしてようやく、というか香箱蟹の解禁に合わせたかのようにお越しいただきました。完全プライベート、ピアノなどない私の住まいというか仕事場です。
11日に加賀(廃校の体育館を改装したところでスピーカーを通したのですが、すばらしかったです)、12日に金沢、ライブツアーの合間をぬっての貴重な時間。中村真さんと、類い稀なるセンシティヴさ(特に声ののびを途切れさせるときというか減衰の繊細さといったらもう)を備えたヴォーカリストの伊藤大輔さん、そして、聴いているうちに本人のリズム感に飲み込まれてしまう麻薬的な魅力を持っているパーカッション/ドラムの光田さん。官能的な音楽を紡ぎ出す3人が、まとめて来襲するとはうれしい悲鳴、というのは常套句ですが、身をもって知リました。悲鳴のほうが遥かに勝ります。料理が全然間に合いませんでした。
この時期に日本海側、加賀に来るなら、香箱蟹しかないと考えました。プリモ、セコンド、メインと、香箱蟹づくし。というわけで、日本か中国かイタリアか迷いましたが、ふだん漆器と合わせることの少ないイタリアンにしました。前菜には、香箱蟹のジュレ。お好みでサワークリームをつけます。ゆでただけの香箱蟹は、酢醤油とレモン塩、もしくはルッコラソースで。インサラータ・ヴェルデは、水菜、チコリ、アスパラガス、レタス、サラダ菜、イタリアンパセリ、マッシュルーム。お好みでレッドチェダーチーズをすりおろします。セコンドピアットはパスタ、細めのフェデリーニを、香箱蟹のトマトクリームソースで。最後に、香箱蟹入りのブイヤベース。他の具は、はまぐり、するめ烏賊、残念ながらブラックタイガー。サフランを入れ、香り野菜はローリエではなくローズマリー。
仕事の後に仕込みからでした。段取りが悪く、私はなかなかいつものように調理することができず、落ち着いて座ることもできずというか私が話したいことの1割も話せずに時は流れていきました。それでも、毎日を真剣に探求している人たちに、ひとときの休息をとってもらえたなら、私にとっては身に余る時間でした。ワインは2本、持ってきていただいた一升瓶の日本酒、どれもきれいになくなりました。
私が初めてライブを体験したときに購入した中村真のソロピアノアルバムには、マイルズの『Kind of blue』に収録されていることと、実はエヴァンス作曲なのではないかという疑念で有名な“Blue in green”がありました。マイルズにエヴァンスにコルトレーン、ジャズの歴史に深く刻まれた代表作であり、10年以上愛聴しています。私は、そのアルバムでの中村真の演奏に、頭と心が揺り動かされました。これは個人的な体験なのですが、聴いていると頭の中にブレが生じます。ブレの原因は、私の記憶の蓄積によって織り成される私の価値基準を逸脱した、一般概念の枠外を提示された戸惑いからです。個人的な記憶のはずなのに中村真の演奏がトリガーとなって、めくるめく世界へといざなわれます。デジャヴと似た感じですが、デジャヴではありません。不思議な感じです。マイルズのヴァージョンでは、クールだかモートだか、とにかく端正だった曲(頭で聴いて心にしみわたる曲)が、直接的に私の心に届いてきたのです。このような音楽は、滅多にありません。
独自性を出そうとするときにはフェイクばかりの日本のジャズミュージシャン。でも中村真が紡ぎ出す音は、脱構築とでも呼ぶべきものです。リリースされているCDは、ソロピアノ、デュオ、トリオと構成もさまざま。オリジナル曲も多作です。
下は、唯一撮った画像。本人から許可をいただいています。
3人はレンズを見ているのに……加賀の女性ふたりは話に夢中です。
11日に加賀(廃校の体育館を改装したところでスピーカーを通したのですが、すばらしかったです)、12日に金沢、ライブツアーの合間をぬっての貴重な時間。中村真さんと、類い稀なるセンシティヴさ(特に声ののびを途切れさせるときというか減衰の繊細さといったらもう)を備えたヴォーカリストの伊藤大輔さん、そして、聴いているうちに本人のリズム感に飲み込まれてしまう麻薬的な魅力を持っているパーカッション/ドラムの光田さん。官能的な音楽を紡ぎ出す3人が、まとめて来襲するとはうれしい悲鳴、というのは常套句ですが、身をもって知リました。悲鳴のほうが遥かに勝ります。料理が全然間に合いませんでした。
この時期に日本海側、加賀に来るなら、香箱蟹しかないと考えました。プリモ、セコンド、メインと、香箱蟹づくし。というわけで、日本か中国かイタリアか迷いましたが、ふだん漆器と合わせることの少ないイタリアンにしました。前菜には、香箱蟹のジュレ。お好みでサワークリームをつけます。ゆでただけの香箱蟹は、酢醤油とレモン塩、もしくはルッコラソースで。インサラータ・ヴェルデは、水菜、チコリ、アスパラガス、レタス、サラダ菜、イタリアンパセリ、マッシュルーム。お好みでレッドチェダーチーズをすりおろします。セコンドピアットはパスタ、細めのフェデリーニを、香箱蟹のトマトクリームソースで。最後に、香箱蟹入りのブイヤベース。他の具は、はまぐり、するめ烏賊、残念ながらブラックタイガー。サフランを入れ、香り野菜はローリエではなくローズマリー。
仕事の後に仕込みからでした。段取りが悪く、私はなかなかいつものように調理することができず、落ち着いて座ることもできずというか私が話したいことの1割も話せずに時は流れていきました。それでも、毎日を真剣に探求している人たちに、ひとときの休息をとってもらえたなら、私にとっては身に余る時間でした。ワインは2本、持ってきていただいた一升瓶の日本酒、どれもきれいになくなりました。
私が初めてライブを体験したときに購入した中村真のソロピアノアルバムには、マイルズの『Kind of blue』に収録されていることと、実はエヴァンス作曲なのではないかという疑念で有名な“Blue in green”がありました。マイルズにエヴァンスにコルトレーン、ジャズの歴史に深く刻まれた代表作であり、10年以上愛聴しています。私は、そのアルバムでの中村真の演奏に、頭と心が揺り動かされました。これは個人的な体験なのですが、聴いていると頭の中にブレが生じます。ブレの原因は、私の記憶の蓄積によって織り成される私の価値基準を逸脱した、一般概念の枠外を提示された戸惑いからです。個人的な記憶のはずなのに中村真の演奏がトリガーとなって、めくるめく世界へといざなわれます。デジャヴと似た感じですが、デジャヴではありません。不思議な感じです。マイルズのヴァージョンでは、クールだかモートだか、とにかく端正だった曲(頭で聴いて心にしみわたる曲)が、直接的に私の心に届いてきたのです。このような音楽は、滅多にありません。
独自性を出そうとするときにはフェイクばかりの日本のジャズミュージシャン。でも中村真が紡ぎ出す音は、脱構築とでも呼ぶべきものです。リリースされているCDは、ソロピアノ、デュオ、トリオと構成もさまざま。オリジナル曲も多作です。
下は、唯一撮った画像。本人から許可をいただいています。
3人はレンズを見ているのに……加賀の女性ふたりは話に夢中です。
TRACKBACK
コメント
not subject
- 2006-11-19 |
- ■kota■
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not subject
お疲れ様でした。何かとお世話いただきありがとうございます。
次回のホームパーティーにも是非呼んでください。
絶対絶対絶対〜〜!
次回のホームパーティーにも是非呼んでください。
絶対絶対絶対〜〜!
- 2006-11-15 |
- michimitee.
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not subject
ike-b様
ディナーパーティだなんてそんな立派なものではないです。ike-b様のおかげで盛り上がりました。ありがとうございます。次はもうすこしフォトジェニックなテーブルコーディネートにしたいと思っています。ブイヤベースは、たぶん、私が味見をしていたころがいちばん美味しかったと思います。金色に澄んでいました。ちなみに日本酒「党」ですよ。
ディナーパーティだなんてそんな立派なものではないです。ike-b様のおかげで盛り上がりました。ありがとうございます。次はもうすこしフォトジェニックなテーブルコーディネートにしたいと思っています。ブイヤベースは、たぶん、私が味見をしていたころがいちばん美味しかったと思います。金色に澄んでいました。ちなみに日本酒「党」ですよ。
- 2006-11-15 |
- ■kota■
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not subject
この度は素晴らしいディナーパーティーにご招待ありがとうございました。彦馬呂なみのナイスコメントがしたいのはやまやまですが。。。香箱蟹やっぱ一流 そしてご一緒させていただいたのは超一流jazzミュージシャン中村 真さん 伊藤大輔さん 光田 臣さん そして一流シェフのつよちゃん 一流って素晴らしい。。。今思えばあの超美味のブイヤベースにパスタいれて食べてみたかった・・・日本酒すすみましたね〜。
お3方は日本酒等って言ってたような。いけぶも日本酒等になろうかな〜(だいすけさんみたく水の声とかだせるようになるかも)漆の器ってほんと綺麗で軽くて手触りも柔らかいんですね
高級品ってわけですね〜。次回のパーティ楽しみ〜!
お3方は日本酒等って言ってたような。いけぶも日本酒等になろうかな〜(だいすけさんみたく水の声とかだせるようになるかも)漆の器ってほんと綺麗で軽くて手触りも柔らかいんですね
高級品ってわけですね〜。次回のパーティ楽しみ〜!
- 2006-11-14 |
- ike-b
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いろいろとたいへんなのに来てもらってありがとう。
次回があるといいなとほんとうに思います。
来月はもう予定がいっぱいなのですが、年明けも東京に行くので、
そのとき向こうでも会ってこようかなと企んでいます。