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春。
山に入ってすぐの場所に、うちの小さな杉林がある。
クルマを停めて、草が生い茂った山道を10分近く歩く。
花が咲いていたので、摘んできた。
もうひとつ、黄色くて小さな花もあったけれど、
造形の美しさにひかれて、こっちにした。
私は、こういう花の名前を知らない。とてもくやしい。
花弁が薄く、立体的。
オレンジ色をしたところが、山脈のように尖っている。
薄いから、花弁が大きくなると、たわむ。
たわむと雄蕊と雌蕊の距離が遠くなる。
それを防いでこうなったのなら、すごい。
自然の中にはフィボナッチ数列と六角形が多いけれど、
このように3と3を合わせたものも多い。
これもまた、バランスのとれたかたちだ。
ずっと眺めていても飽きない。
途中、どこかのおばあさんが、蕗を採っていた。
青々とした、住まいを作りたての、みの虫もいた。
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