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Makoto Nakamura piano trio/Edelweiss

2008年07月05日 - Music

言語はコミュニケーションで、ときおり「交通」という言葉を持ち出す人も哲学/思想方面にいる。交通であることは確かなのだけれど、それは機能で見た場合で、言語そのものはインフラなのではないかと思うことがときどきある。

この新譜についてものすごくたくさん書いたのだけれど収拾つかなくなって上手くまとめることが不可能になった。なぜなら文章は一本の線でしか成り立たないからだ。どれだけ章立てして構成を整えても、最初の文字から順番に読んでいくのは変わることがない。ときどき私はそのことにに対して歯がゆくなる。もっと立体的なものだったら頭の中を忠実に再現できるのに。もしくはせめてツリー状でもチャートでもいいから平面がほしい、と思ったけれどやっぱり駄目だ。戦国時代の武将相関図だか芸能人恋愛相関図だかのように入り組んでしまい、余計ごちゃごちゃしてしまう。こんな感じだ。


偉そうに「企画書の書き方」なんてのを雑誌で執筆していた私も、今ではこんな為体である。色に頼るというか色をたくさん使うのは整理整頓できていないことを誤魔化しているだけだ。

赤い線が文章になる。まだまだ知恵とか知識とか盛り込みたいものがあるし、もちろん私の知っていることがすべてではない。そして、どれだけ立体になったところで、いちばん大事なものが抜け落ちる。文章が三次元世界を獲得したら、キーワードとなるところからいくつもの文章が派生していって、より洗練されて整理整頓されたものとなるのだけれど、残念ながら言語はそんなふうにならなかった。頭の中のイメージとしては、未来の地球、ビルとビルを結ぶ空中のパイプでできた道路のような感じ。何を言ってるのかさっぱり解らないと思いますし、頭がおかしいのじゃないかと思われるのもまずいので、歯がゆさについてはもうやめて、簡単に新譜について。

中村真の音楽は、カーオーディオで流すには不向きだ。仕事のBGMにもならない。お前は音楽を聴くのか、仕事をするのか、という選択を迫られる。これは私にとって音楽における最上級の褒め言葉だ。音楽が、宗教的平安を目的として発展してきたものであろうが、舞踏で心躍らせるために庶民に広まったものであろうが、芸術になりうる可能性のある音楽は、そういった機能とは異なる位相で存在するものだから。

いまジャズピアニストといえば、ごく一部での話かもしれないけれどチューチョ・バルデスやミシェル・カミロのような超絶技巧が上手いと言われている。解りやすいからだ。ロックでいえば速弾きギタリストのようなもの。でも私は、そんな方向を突き詰めていっても、決して芸術になることはないと考えている。

ジャズが芸術ではないことくらい誰でも知っている。程度の高低だけで「これはもはや芸術だ」と言ってしまう浅はかさも普及している。だが、芸術のほうからジャズにアプローチする方法も、論理としては存在しなくはない。立ち位置、目指しているところ、方法論、すべて違えば結果は大違い(パーソナルな話をすると、加賀へ来たときにクルマの中で、話の流れだったかどうだか今では思い出せないのだけれど、私は結果がすべてだと考えていて、中村真さんはプロセスを重視しているので意見が一致しなかった。とはいってもそれでどうなるというわけでもないし、お互い「なるほどね」で終わってまた別の話題になった。そのとき私は古楽をかけていたので平均律の絶対音感を持つ中村さんは頭がおかしくなったかもしれないけれど、それは影響ないだろう。そんなことはともかく、むしろ私は考えを簡単に変える人を信用できない。まあそれは誰でもそうか)。音楽でも何でもいいかれど「うまくなりたい」と思っている人は、とりあえずこれ聴いて、いまちょうどやっているウィンブルドンでフェデラーのプレイを観てみるといい。どうせ勝つから日曜日の夜も観ることができる。

テニスにしても音楽にしても職人にしても、
一握りの“gift”を持つ人は、いとも簡単にやっている、ように見える。



中村真ウェブサイトはこちら
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コメント

i様
ナダルの野生が精密機械を狂わせたという感じでしたね。久しぶりにすごいものを観ました。2001年イヴァニセビッチvsラフターもDVDを持っているくらい(日本の実況と解説は「フットワークが充実してますね」とか「あえてフォア」とか違和感ある言い回しを多用することと、今回の試合ではナダルがミスすると「フェデラー助かった!」とかいったような贔屓があるので録画に値しません)好きですが、試合のレベルという点にのみ絞れば80年81年のボルグvsマッケンローに匹敵するか、もしくはそれ以上ではないかというくらいどちらも神がかっていました。

フェデラーは上手いですが、つまんないです。なので実はフェデラー五連覇には白けていました。ナダルのプレイスタイルは長続きできそうにないので、実質は5つ歳上のフェデラーと選手余命が同じくらいではないかと思うんです。それにフェデラーが全盛期のときに勝ってこそ価値があるわけですし、試合のレベルが尋常ではないので観ていてすばらしいです。フェデラーは「ナダルがいなければ……」と思いながらも、最高の試合になるのはナダルだけだという幸福なアンビバレントだと思います。とにかく月曜日は一睡もしなかったけれど興奮冷めやらぬままでした。早くも来年が楽しみです。

テレビ、うちは地上波だけです。そこで、ツール・ド・フランスはネットのライブ中継(地図上に選手の位置を表示するサイトも同時に開いて観ます)。F1は地上波だと録画なので、わざと結果を先に知っておく。そういうわけでウィンブルドン男子決勝を朝まで観ました(8時間釘付けです)。チェンジサイドのときにF1を観て順位変動の確認をしていました。でも雨でレースがぐだぐだになっていてわけがわかりませんでした。

ジロ・デ・イタリア、フレンチオープン、ユーロ、ウィンブルドン、今年の春から夏のビッグイベントは全てスペインが優勝しています。モナコはイギリス人でした。ツールはスペイン人のバルベルデが優勝候補のひとりに挙げられていますが得意の山岳で脱落気味です。あとはオーストラリアのカデル・エヴァンス、そしてイタリア人のダミアーノ・クネゴあたりが優勝候補(でした)。今年は、山岳の得意な選手を好きに走らせちゃって、総合優勝狙いの有力選手はアタックしないような感じです。私としては、私が乗っているバイクと同じメーカーのものを使っているチームガーミンの誰かが(スプリンターの精鋭ぞろいなので総合優勝と山岳賞は無理というのもあるのですが)TTステージ(第20ステージ)優勝をとってくれればいいなあと思っています(でもほんとうは山岳が好きです)。でもまあ「この世で最も過酷なスポーツ」を純粋にニュートラルに楽しみたいと思っています。

ツールのライブ映像はここで観ることができます。
http://ja.justin.tv/giac2007

  • 2008-07-17 |
  • ■kota■
  • URL
  • edit ]

ウィンブルドン観たよ!
フェデラー惜しかったね!
このまえの日曜日は何観たの?
テニス?自転車?F1?
  • 2008-07-15 |
  • i
  • URL
  • edit ]

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  • 2008-07-06 |
  • edit ]
      

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